久々に高級料亭に行かせてもらう機会がありました。
もちろん、お仕事ですが。。
「幸村」さんの料理長をされていたという方のお店。
あの銀座しまださんとも先輩後輩の仲なのだそうです。
ひっそりとオープンされた「銀座おかもと」さん。
実はおうかがいしたのは祇園祭の直前くらいでした。
記事の更新が遅れてましてごめんなさい。
ミシュランの星も持つ名だたる料亭でお仕事をされていた岡本さん。
新しいこちらのお店はカウンターがメインのこじんまりしたお店。
だからこそ、岡本さんの腕前の目の前で拝見できるわけで。
これはものすごい臨場感!つまりライブ会場なわけですよ!
先付はホワイトアスパラガスと太刀魚の胡麻酢。
初夏らしい穏やかな酸味がうれしい。
あぁ、この味付け、京都だな。
少し懐かしくなるボクです。
おまけのようにちょこっと出て来たこちらに感動!
こちら水ナスのお寿司なのですが、これが絶品!
やっぱり季節の食材のもつみずみずしさは素晴らしいですね。
この清涼感をコースの前段でもってくるあたりがさすが。
ここでアラカルト(っていわないのか、和食の世界では)が出てきて
ボクらはさっそく日本酒にチェンジさせていただきました。
万願寺、キュウリとくらげとお麩、もずく酢、ウニと煮こごりの一品。
どれも素晴らしい世界観をもった一品。
それぞれの味わいを日本酒がつないでいきます。
まるで小さな岩々の間を流れる清流のようです。
日本酒は片口で出てきました。まずは生もと純米から。
乳酸による複雑なうまみがググっと料理の味わいを引き立てます。
カウンターからは「ジャキジャキッ、ジャキジャキッ」と小気味いい音が。
おぉー、いよいよ京都の夏の風物詩の登場ですね。
目の前でプロの方の骨切りを見ることができるなんて!
そのハモですが、なんとお椀で出てきましたきまました!
これもまた意外性を持たせた演出なのでしょうね。
口の中いっぱいに広がるお出汁の世界にハモの歯ごたえ。
目を瞑れば鮮やかな祇園祭の風景が広がります。
実際の祇園祭はとんでもなく暑いのですが・・・。
しかし、もうとっくに祇園祭も終わりましたね、ごめんなさい。
続いて出てきたこちらの一品にボクはやられました。
目を見張る程の感動のうちに日本酒を飲み干したのでした。
目にも美しいお皿とともに登場した、複雑なな色彩をもった一品。
こちらは刻んだ野菜やばちこの上にグジのうろこをまぶしたもの。
野菜の味わいと酸味の中で、ばちこの塩味がググっと攻めてくる。
そこへうろこのパリパリ感がさらに面白さを加えるというもの。
印象は一瞬、複雑…一瞬ケンカかと勘違いするのですが、
味わい進めると見事な調和を織りなす不思議さ。
和食の醍醐味である「口中調味」を逆手にとって、
時間差攻撃ともいうべく、お客さんの口の中で初めて完成するというワザ。
ぬぅううううう。奥が深い!手が込んでる!
ここでハモはもう一度、登場です!
今度はオーソドックスな焼きで。梅肉でいただきます。
ちょっと失念してしまって申し訳ないのですが、
この上にかかった刻んだ緑の葉が素晴らしかった。
これ何の葉だったかなぁ…紫蘇ではなかった気がするのですが。
一番肝心なところですのに、ごめんなさい。
ボクらの日本酒はもう何本目かを終え、熱燗もいただいた後、
今度は芋焼酎の水割りへと移っていくのでした。
ここで一度、おそばを挟みます。
おそばといっても普通じゃないのが岡本さん。
そばの実がかかり、中にはレンコンのすり流しが。
香ばしさアップ、清涼感アップです。
ここで京都の夏の風物詩、その2が登場です!
鮎ですね!でもこんなアレンジはもちろん初めてです!
「鮎はあまり大きくなり過ぎてはダメなんです。固くなっちゃうから」
日本を代表する料理人の方のお話を聞きながら食べられる幸せ。
こういう会話のやりとりがカウンターならではいいところですね。
そして調理をされる岡本さんの一挙手一投足が間近で見られる!
お料理はまだまだ続きます。ここへきてまだ大物が!
カウンターとほぼ同じ高さのまな板に並んでいた高級食材!
そうです、アワビ様です!!これを洋風なステーキアレンジで。
野菜の食感とアワビの力強い歯ごたえがチーズとあいまって、あぁ・・・。
焼酎にしておいて正解だったかもしれませんね。
合う合う!飲める飲める!
この素晴らしいお時間もいよいよ終わりが迫ってきました。
最後のご飯もののコーナーです。
もちろんご飯だって手抜きなし!なんとウニたっぷりのご飯!!
なかなかキレイな色に写真が撮れなくてごめんなさい。
それでもこのたっぷりのウニ感は伝わりますか!?
炊きたてホクホクのご飯に絡んだ、海の恵みたっぷりのウニ!
あぁ、なんという贅沢でしょうか!
もう一度、日本酒が飲みたくなりますよ、ボクは。
最後のデザートは昔懐かしいアイスクリーム。
確かに素朴で温かみのある味わいでした。
名店のものと思しきかりんとうでお口直し。
食べきれなかったウニご飯はおにぎりしてもらいました!
これはうれしい!良いおみやげになりますね!
お客さんにはお腹いっぱい食べて欲しいんです、と岡本さん。
料亭の味わいを懐石みたいにちょっとじゃなくてたっぷりと!
そんな温かいお人柄も会話の端々から伝わってきますね。
敷居の高かった料亭が、グッと近くに感じられた瞬間です。
いやぁ、お腹いっぱい!心から満喫させてもらいました!
その驚きをもった料亭の味わいはもちろんのこと
料理人の方とお話しながらというライブ感がすごくステキですね。
なかなか普段使いで来るわけにはいきませんが、
本物の味わいをこうしてゆったりといただけるのは幸せです。
ごちそうさまでした。
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