この日は3年ぶりになちゃったかな、なんと等々力!
この辺に住んでもいないと、なかなか来ることがない場所かな。
ただ「この辺に住む」というのは相当高いハードルでして、
いわずとしれた高級住宅地であります。
そんなノーブルな街・等々力に、そのイメージを覆すような
それはそれはディープな「もつ焼き屋」さんがありまして。
それが今夜のお目当てのお店。老舗中の老舗「とよ田」さんです!
両サイドを電車が走っていて、これはまるで路面電車!?
踏み切り代わりに線路、駅、線路と渡っていく人も沢山。
なかなか不思議な感じですね。ここだけ見れば下町感すらある。
なかなか不思議な感じですね。ここだけ見れば下町感すらある。
駅の南側にホームからも見えるのが「もつ焼き」の
赤い提灯と「とよ田」さんの暖簾です。
あぁ、もうその佇まいがディープすぎる。
そこの場所だけがタイムスリップしたかのようなノスタルジー。
この日はたまたま空いていまして、カウンター奥まで入れました。
歴史あるカウンターが非常にそそられるでしょ?
酒場好きのボクはもうこの雰囲気だけでニヤニヤしちゃう。
メニューは基本的に「もつ焼き」140円のみ。
もつの種類はいろいろありますが、仕込み分が無くなり次第、看板。
まずは瓶ビールで喉を潤して、もつはお任せにしていただきます。
ご主人お一人でやられていらっしゃるので、のんびり待ちましょう。
宝焼酎です!これ、一升瓶から注いでくれるんですよ。
宝焼酎を一升瓶で使っているお店なんて、ボクの知る中では
西荻窪の「やきとり戎」さんくらいかな。
あちらも歴史ある老舗。伝統あるお店の焼酎というわけです。
その宝焼酎がなみなみとコップに擦り切れ1杯!
生(キ)のままで出てくるんです!イャホーっ!
この点が「とよ田」さん独特のシステムで他で聞いたことがない。
実は「とよ田」さん、お店に入る前に準備が必要なんです。
それが「事前に自分で割り材を用意して持ち込む」ということ!
初めて連れて来られた時は本当にビックリしました。
駅に着いて、もうそこにお店が見えているというのに、
駅の反対側に行くのですから。えっ!?どして!?
お目当ては駅の反対側にあるコンビニ。
ここでペットボトルのお茶と氷を自分で買ってから、いざお店へ!
そうか!線路と駅をまたぐ通路はこのためにあるのか!
と思った程ですよ。
だから、入ってくるお客さんはみんな500mlPETのお茶を
手にして入店されるのですから不思議ですよね。
常連さんになると、なんとmyお茶のキープができるという!
キープするのはお茶の方なんです。冷蔵庫にはお茶がギッシリ笑
当然、お湯割りや水割りの方は不要ですよ。割らない人もね。
面白いでしょう?
お一人でやられているので、
なるべく省力化しようということでしょうね。
慣れてしまえば、お客さんとしてもそれが普通だし。
もっと言えば安く済むしで、嬉しいことかもしれません。
あ、焼酎はコップ擦り切れ一杯出てきますので、
もう1つグラスをもらってくださいね。
これがまたバツグンに美味しいところが老舗ならではですね。
お任せでいただいたので、部位はよくわかっていないのですが、
どれもこれもプリップリで、焼酎が進むすすむ!!
人を寄せ付けないガンコ親父かなと思っちゃうけど大違い。
非常にきさくで、ウェルカムなご主人が温かく迎えてくれます。
せっかくなのでいろいろお話させてもらいました。
もう、お店は何年くらいになるんですか?
そうだなぁ、じぃさん、親父、オレだから、60年は越えてるね。
えっーーっ!!!今ドキ30年でも相当な老舗ですが、
60年というと場合よっては戦後直後から!?
いやぁ、お見逸れいたしました。こんなガキんちょがすみません。
等々力がまだこんな高級住宅街になる前からお店はここにあって、
街の発展をずっと見守ってきたのでしょう。
歴史の中にポツンと取り残されたように見えたお店が
帰り道には街の守り神のように見えるのでした。
いやぁ、ステキでしたね。大好きです。
ご主人、お身体に気をつけて長く続けてくださいね。
ごちそうさまでした!
***********************************************
0 件のコメント:
コメントを投稿